10年間の癌治療を続けていた親友が息を引き取った
ホスピスを選択してから僅か15日後
59歳の誕生日を迎えたばかりの出来事だった
亡くなる数日前には明るく
「すき焼きが食べたい」とリクエストが言えるほど元気で
急いで材料を手に入れた私は
急いで拵え届けたのだが
それが彼女を見た最後の日になった
30年越えの付き合い
想い出があり過ぎで振り返る事も辛い
お別れの日が来ることはわかっていたのに
今日も涙が自然とこぼれ出てしまう
これほど執着心を抱いてたものかと
焦燥感で衰える自分
胸が痛くて堪らない
それでも苦しみから解放された親友を思えば
私自身も救われた気持ちになる
ありがとう
貴女をずっと忘れないよ